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「事業再構築補助金の概要」が発表されました

国・自治体等の支援策

前回まで「中小企業等事業再構築促進事業」として、本補助金事業の概要をお知らせしてきましたが、2月15日に「事業再構築補助金の概要」として経済産業省より資料が公開されました。今回はこの資料から読み取れる新たな情報を提供します。

補助金額によっては金融機関も参加が必要

事業再構築に係る事業計画の策定は、既報の通り認定経営革新等支援機関との相談が必要ですが、補助金額が3,000万円を超える案件は、金融機関(銀行、信金、ファンド等)の参加も必要となりました。本補助金の通常枠は100万円からとなりますが、申請の多くは通常額最大枠の6,000万円に近い金額での申請となることが予想されますので、金融機関との協調、合意を前提に進める必要があります。

本事業の公募回数は複数回に渡り実施予定

本補助金事業の公募は、1回ではなく令和3年度にも複数回実施する予定と記載されています。予算額が1兆円を超える事業であり、前回お伝えした通り採択件数が55,000件程度を予定していることから、複数回の公募となっていると考えられます。

 

通常枠の加点措置と「緊急事態宣言特別枠」の設定

今回のコロナ禍による緊急事態宣言により深刻な影響を受け、早期に事業再構築が必要な事業者には通常枠で加点措置が行われます。
対象となる事業者は、令和3年1~3月のいずれかの月の売上高が、対前年または前々年の同月比で30%以上減少している事業者となります。
さらにこれらの事業者には、「緊急事態宣言特別枠」が設けられ、従業員数や補助金額に応じて補助率が2/3から3/4に引き上げられます。
また、「緊急事態宣言特別枠」で不採択となっても、加点措置がされた上で通常枠での再審査となりますので、採択率が高まります。

 

補助金の対象経費について

本補助金の主要経費は「設備投資」となります。システム導入も対象となります。
また関連経費として研修費、広告宣伝費、販売促進費も補助対象となります。但しこれら「関連経費」は、上限が設定されるようです。

事業計画に記載すべきポイント

発表資料には「事業計画に含めるべきポイントの例」が下記の通り記載されています。

●企業の強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性
●事業再構築の具体的内容(製品・サービス、導入する設備、工事等)
●対象となる市場の状況、自社の優位性、価格設定、課題やリスクとその解決法
●実施体制、スケジュール、資金調達計画、収益計画

自社を取り巻く経営環境や、自社の経営資源などを定量面、定性面で分析し、経営課題を明らかにし、そこから事業再構築の必要性を説く必要があります。さらに自社の優位性といった他社では模倣が難しいといった点も審査されるようです。

審査項目として、
●事業化に向けた計画の妥当性
●再構築の必要性
はもちろんですが、加えて

●地域経済への貢献
●イノベーションの促進

なども審査項目となる可能性があります。

採択後の事業化状況の確認

採択されたからといって補助金交付が保証されているわけではありません。補助金交付要綱等に基づいた運用はもちろんですが、「卒業枠」、「グローバルV字回復枠」では事業の結果によっては、補助金の一部返還を求める予定です。前述した通り、事業化に向けた計画の妥当性を計画時に練りこむことが必要になります。

今やるべきことは

公募開始は3月以降の予定です。公募要領公開までにやるべきことは以下の2つです。

1.電子申請の準備
前回お伝えした通り、本補助金の申請は電子申請となります。電子申請システムjGrantsへのID取得を行っておきましょう。
2.事業計画の策定準備
上述の「事業計画に記載すべきポイント」でお伝えした、事業環境や自社の分析、事業再構築の必要性について今のうちから整理しておきましょう。
リョケンは「認定支援機関」に登録していますので、サポート可能です。
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