旅館経営の知恵
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お届けする経営のヒント-
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旅館のインバウンド対応(第5回)
旅館・ホテルのインバウンド対策
インバウンド対策としてホームページを整備する際に、日本語のページと同内容を直訳して用意すればよいと考えることは安易です。既に述べた通り、外国人観光客は海外旅行として日本へやってきます。「文化・習慣」が異なる国の情報として、知りたいであろうことを吟味して載せる必要があります。
3.見つけてくれた外国人観光客を逃さない情報発信
現在は、スマホで速いスピードで情報を閲覧するため、宿泊施設の情報検索においては、「しっかり文章を読まないと内容がわからないコンテンツ」は好まれません。外国人観光客が必要とする情報を簡潔にまとめておくことが、ミスマッチや情報不足によるトラブルの回避にも繋がります。
また、ページを用意するにあたり、「多言語化」が必須と考える方もいるかもしれません。しかし、世界中の言語のページを作ることは不可能です。海外旅行をする人の多くは、自国の言語が現地で通じるとは思っていません。実質的に、世界の共通語となっている「英語」での情報を最低限用意しておくこと、まずはここからです。
多くの言語には、英語から訳すアプリや辞書があります。翻訳が難しい日本語特有の表現なども、いったん的確な英語に訳しておけば、そこから別の言語に翻訳できるでしょう。
それでは、どのような要素が必要となるか取り上げていきます。
1)施設情報
まず、利用者が知りたいことは、「宿泊施設としての本来の機能」がニーズにあっているかどうかです。では、「宿泊施設としての本来の機能」とは何か-海外旅行に出かける際、私たちは宿泊先について、どのようなことを確認したくなるかを考えれば、自ずと見えてきます。
例えば、以下のような項目が想定できます。
〇ロケーション
日本のどのあたりにあるか、有名観光地からの所要時間
〇アクセス
主要国際空港や都市部からのアクセス、有名観光地へのアクセス
〇食事について
食事がとれるか否か
食事のスタイル(レストラン、個室、部屋食など)やレストランの営業時間、料理の内容など
※ただし、会席料理の内容を直訳しても、ほとんど伝わりません。
コース料理/ビュッフェ料理などの形式、和食か洋食かなどのカテゴリーなど、特徴がわかることが大切です。
〇Wi-Fiの有無
※今やインターネット利用は欠かせないものになっています。海外の端末をそのまま日本国内に持ち込んで利用する場合、通信費が高額になるケースが多いため、無料でWiFiが使えるかどうかは重要なポイントです。
※WiFi環境が整っていない場合には、ポケットWiFiの貸出などの配慮をし、それを掲載するとよいでしょう。
〇備品、アメニティ類
※世界展開をしているチェーンのホテルでない限り、宿泊施設にどのような備品やアメニティが揃っているのかは想像がつきません。
シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、タオル、歯ブラシといった洗面周りのアメニティのほか、ドライヤーや湯沸しポット、冷蔵庫なども気になる項目でしょう。
〇電圧、プラグ
日本は、電圧100V、プラグAタイプです。海外製品はそのまま日本で使えない場合があります。日本の一般情報ではありますが、必要な変換プラグ等を用意いただくためにも、情報を明示しておきましょう。
いずれも、イラストや画像など、視覚的に伝えるものを掲載すると、理解がしやすくなります。
◆リョケンでは、宿泊施設のインバウンド受入支援プログラムをご用意しています。
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