協力開始から1年で収益・キャッシュフローの大幅な改善を実現!!
課題への改善提案・取組事項( Vol.001 中部地方・旅館)
「収益改善」「運営改善」「生産性向上」「商品整備」の4つのポイントにて提案をいたしました。
協力内容
施設概要
①施設規模:31~99室(中規模旅館) ②平均宿泊単価:15,000円~20,000円 ③その他:立地・景観が特徴のリゾート旅館
施設の課題・要望
①収益構造の悪化
近年の団体客の減少や近隣競合施設の台頭等に伴い、最盛期から比較して売上高が70%程度まで減少する。一方で、各種経費は売上高の減少ほど削減することができず、収益構造が徐々に悪化していく。
②キャッシュフローの確保
過去の過剰投資が影響し、売上金額を大きく超える債務を抱えた状況が続く。年によっては返済原資を確保できない時期が続き、返済の軽減と追加借入を繰り返す状況が恒常化していた。その結果、新規の資金調達が難しい状況にまで陥る。
③組織体制の虚弱さ、管理不足
人材が安定して定着しない状況が長年続いていた。それに伴い、調理人任せの原価管理による原価の高騰や、繁忙時期の人手不足に伴う商品レベル・サービスの低下につながる。その結果、原価コントロールが徹底出来ない状況や、清掃人員や管理体制の不足に伴い、品質が不安定な状況に陥る。
改善提案・取組事項
取組1:管理手法の導入、各種経費の見直し
食材・飲料原価を中心とした管理手法の導入や、従来からの諸経費の見直し、省エネ化等をリョケンより提言。経営者・幹部を中心に、献立毎の原価設定の見直しや日毎の仕入れ額の実態管理等を行なうことで、原価、水道光熱費をはじめ、各種経費の削減を実現する。
取組2:部門毎のアクション項目の設定と実行、進捗確認によるレベルアップ
予約、フロント、接客、調理、管理・清掃等の各部門におけるアクション項目の設定と、進捗確認を定期的に実施するための仕組みを導入。これまで漫然としていた課題と取り組むべき事項が明確になり、商品力・サービスレベルのアップにつながる。
取組3:商品力強化のための定期的な商品整備を自己資金で実施
収益構造の改善とキャッシュフローの安定的な確保に伴い、リョケンのアドバイスの基、定期的な商品整備を自己資金にて実施。少額ながらも顧客のニーズや自館の特徴に合わせた整備を実施することで商品力が強化され、集客促進につながる。
成果・効果
①売上高・経常利益の増加
協力開始(2015年期中)の翌年から毎期経常利益を確保することが可能となる。コロナ感染が拡大し始めた2020年3月期こそ赤字になるものの、2021年3月期には再び黒字計上まで回復する。また、借換えを行うことなく、フリーキャッシュフローの中から毎期30,000千円前後の借入の返済を実行。
②商品力の向上、従業員の待遇改善
商品力の向上に伴い、各OTAサイトのクチコミ点数が協力前と比較し0.3~0.4ポイント上昇する。また、長年支給できていなかった従業員への賞与の支給や、給与のアップを実現し、安定的な雇用につながる。