静岡県・熱海温泉「熱海の癒（ゆ） 新かどや」既存客室２室をより上質な滞在が可能な個人向けの客室としてリニューアル
静岡県／熱海温泉の「熱海の癒 新かどや」様が、既存和室と特別室の２室を改修し、2022年2月にオープンしました。
販売を休止していた南館和室と、夏季以外は稼働が低かった特別室を改修
「新かどや」様は、温泉街から少し離れた高台に位置する客室数17室の小規模旅館で、今年で創業130年を迎えました。夕食・朝食ともに全室お部屋出しが特徴で、客室は「一室一亭」をコンセプトに全て間取りが異なるつくりで、17室のうち11室に露天風呂を備えています。
一方で、既存の館で最も古い南館は1966年の竣工で、オープンから50年以上が経過しており、各所で経年劣化が見られ、商品力が低下していました。そこで、設備の不具合から販売を休止していた南館和室１室の改修と、プール付でメゾネットタイプが特徴であるものの、夏季以外は稼働が低かった特別室の改修を行いました。今回の商品整備は、観光庁の令和2年度第3次補正予算である、「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」の自治体・DMO型を活用して実施しています。
客室「高砂」 今後のベッド需要を確認するための試験的な客室へ
和室10帖＋８帖＋６帖とトイレ・バス付からなる南館客室「高砂」は、浴槽や洗面等の水回りの不具合に伴い、一時的に販売を休止していました。そこで、今回の改修では浴槽・洗面周りの更新に加え、これまで特別室以外は布団敷きで対応していた客室をベッド化し、部屋食時の料理提供の負担を軽減するため、客室にダイニングを設けました。
既存の壁や天井、サッシ等は残しつつ、６帖の和室をベッドルームに、10帖の和室をダイニングとして改修しました。今後のベッド需要を確認するための試験的な客室としても位置付けています。
特別室「光」 客室にダイニングを設け、リビングスペースを上質な雰囲気のある空間に
特別室「光」は和室10帖＋８帖＋4.5帖の１階と、２階にベッドルームとリビングを備えたメゾネットタイプで、専用のプールと露天風呂も備えた、10名でも宿泊可能な客室でしたが、夏季以外のシーズンは稼働がそれほど高くありませんでした。そこで、１階和室部分のベッド化や客室にダイニングを設けると共に、２階のリビングスペースもより上質な雰囲気のある空間にリニューアルしました。
両客室ともにオープン後の販売状況も好調で、コロナの影響前と比較しても1.5倍近い売上を確保しています。
【静岡県／熱海温泉 熱海の癒 新かどや】
所在地：〒413-0029 静岡県熱海市小嵐町14-8
Tel：0557-81-6185
Fax：0557-82-3646
客室数：17室
【工事関連データ】
施主：株式会社 新かど旅館
総合企画：株式会社 リョケン
設計監理：瀬川建築設計事務所
施工：株式会社下田土建
着工：2021年12月
竣工：2022年2月
総投資額：約2,000万円