旅館経営の知恵
-リョケン研究員が
お届けする経営のヒント-
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キャリアパス
コラム「旅館はもっと良くなるべきだ」
ジョブローテーションとの関連で、キャリアパスについて触れておきたい。キャリアとは経験や経歴、パスとはたどる道。つまりキャリアパスとは、企業の中である職位ないし職務に就くまでに積むべき経験や持つべきスキルの道筋のこと。「昇進・昇格のためにどんなことをしていくべきか」と捉えて差し支えない。
近年、こうしたものが企業、個人の双方で重視されるようになった。キャリアパスを明らかにすることで、会社も個人も先を見通して効果的、効率的な努力をしていくことができる。
厚労省では、主な業種ごとに「キャリアマップ」というもののモデルを示しており、この中に旅館業もある。キャリアパスとは少し意味が異なるが、一つのイメージとして掲げる(下図)。
さて、ここでジョブローテーションに立ち戻る。これは「いろんな職務を経験させること」であり、キャリアパスと必ずしもイコールではないが、旅館業は実は、1人の人間がいろいろな種類の仕事ができるという点で数少ない業種であり、複数の部署を経験する(させる)ことが個人の育成という観点でも大きな意味を成す。そこでジョブローテーションとキャリアパスを結び付けることにより、「仕事と人生」のプランを社員や求職者に示すことを提案したい。
(株式会社リョケン代表取締役社長 佐野洋一)
※当記事は、2020年1月に観光経済新聞に掲載されたものです。
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