料理献立を変更し、料理提供運営を改善!CS&ESの向上を図る
和泉屋構成案(新潟県・蓬平温泉)
新潟県長岡市の「よもぎひら温泉 和泉屋」では、「料理」について様々な問題を抱えていました。しかし、料理献立と料理提供運営を変えることで、問題を見事に解決しました。
「料理」提供・運営の課題点
1.効率的な運営を行うための方法が「お客様不在」に
2.会場の造りと運営手段が原因で人間関係の不和と長時間労働に
3.料理進行管理者以外のスタッフが料理を運ぶだけの係に
1⇒「宴会料理・レストラン料理・料亭料理がすべて同一」なため、「料理ランクが絞られていた」ことや、「料理提供の運営が同じなので異例がない」こと、「あらかじめテーブルに料理セットをする」こと、すべて『効率的』と考えられていたが、お客様の目線になると「席に座るとほとんどの料理が並んでいて残念。(献立最後の料理も出ている)」「食べ始めると、ゴールまでずっと食べ続けるように忙しく、苦しい料理展開」「先セット料理は冷めていて、料理によっては乾いてしまっている」「温かい料理は一斉になり、すぐ食べられない状況で、結局冷めてしまう」という問題があった。
2⇒厨房が離れていたため、後出し料理は接客からのコールで作っていた。しかし「後出し料理のコールが重なってくる」ことで料理を作るので精一杯になり、焦りからイライラが募ります。「接客からの電話のコールを取ることができなく」なり、接客スタッフが厨房に確認に行くことで、焦りから、人間関係の不和が生じてしまっていた。
3⇒料理進行管理者が設定され、35卓の席を一人で管理し、後出しコールから料理提供指示を行っていた。それ以外の接客は指示を待つのみで、料理進行管理者だけが焦りで余裕がなくなってしまっていた。また、テーブルに料理を運ぶだけの業務のため、お客様に目は向かず、飲み物のおすすめや追加などにも神経が届かずにいた。
個人料理を構築し、後出し料理はタイミング重視の提供方法に
後出し回数は以前と同じです。「椀物」には徹底してこだわり、調理長の味をお客様に感じてもらいます。そのほかのお料理は、既存の冷蔵庫・温蔵庫を上手に活用して、タイミング重視の料理提供に変更。
調理と接客間も後出しコールでのいざこざもなくなりました。
接客をエリア担当に変更し
さらに、コミュニケーションを高めるためにも、お料理の説明会や事前試食会も行うようにし、お料理の口添えもしっかり行えるようにしました。献立にはない1品をワゴンサービスで提供するようにしました。タイミングにはこだわらず、お食事中のお客様のお席を回ります。この時は、越後の「冷やしのっぺ」で、冬瓜に出汁を入れ、テーブル前で完成させます。
まとめ
従業員もお客様も会社も、すべてがハッピーになるための改革。
お客様にとっては、ゆっくりと食事が楽しめ、一品一品をじっくり味わいながら、長岡の地酒(実際に売上がアップ)共にお料理を楽しんでいただけるようになりました。
接客は、事前セットがほとんどないことから、客室ご案内との業務バッティングもなくなり、一品出しにより下膳と提供が同時に行えるため、一気に片付けることもなくなりました。調理場へ行くこともないので、持ち場を離れることもありません。
変革後以後、徐々にお客様の料理評価もいただけるようになり、クチコミ点数の大幅アップ、地元でも「和泉屋は料理が良い旅館」という声が聞かれるようにまでなりました。
和泉屋構成案
- 所 在 地
- 新潟県長岡市蓬平温泉
- 客室数
- 00室
- 総合企画00000
- 株式会社 リョケン